2002−1−6(日)の夜
メキシコは、初めて訪れたスペイン語圏の国で、また、もうアメリカは「外国」という気がしないし、カナダも似たようなものだったから、自分にとってすごく久しぶりの「外国」だった。
筑波大で一緒だった友達が今メキシコ勤務してるので、彼のとこに泊めてもらって、別の友達も日本から来たので、3人で一週間暮らした。ホントに、筑波時代の友達と話してると楽しくて、落ち着く。卒業してからけっこう年月は経つんだけど、あの激しくて愉快な日々が最近のことのように思い出された。
■メキシコという国■
「中進国」と形容されることが多いが、僕の感じたメキシコは、先進国と途上国の中間としての「中進」ではなく、先進国並の要素と途上国そのものの要素が一つの国の中に同時に存在してるというイメージだった。
メキシコ・シティー中心街を歩くと、店の看板とか建物とかが、(言葉がスペイン語であることを除けば)ほとんどアメリカと同じくらいの綺麗さと清潔さに見えた。情報インフラとか、商業・通信の発達具合とか、ほとんど先進国のようだった。
その反面、小学生くらいの女の子が道路で物売りをして歩いてる姿は、まさに途上国そのもの。乞食の数も多いし。
というわけで、先進国そのままの生活レベルと生活スタイルを持ってる人々が相当数いる一方で、途上国並の一面もある、と。
もちろん、どの途上国にも一握りの上級階級はいるわけだが、例えばインドなんかに比べると、メキシコの中級・上流社会はもっと大きそうだった。「一握り」ではなく、もっと大きな「先進国的社会」。で、生活水準の平均もインドなどよりはずっと上。
まあ、メキシコの都会しか見てないので、田舎がどんな感じかはわからないけど。
■メキシコ・シティー■
恐ろしく巨大な街だった。人口も2千万とからしいし。
街がデカいので、市街地の地図も縮尺が小さくなり、地図では僅かに見える距離も、歩いたら相当な距離だったりした。地下鉄も10本近い路線が走ってるようだったが、そんなわけで、どの駅からも遠い場所がけっこうあった。
どんな大都市も、中心街(商業の中心)はそんなに大きくなくて、その外側は住宅街だったりするわけだが、メキシコ・シティーは「中心街」にあたりそうな部分も異様に大きいようだった。
■言葉■
予想以上に英語が通じなかった。スペイン語は勉強したことがなかったので、持っていった会話帳(ロンリープラネット社のもの)がとても役立った。
英語が通じそうな人に対してでも、話し掛けるときはスペイン語で言うように心掛けた。これは僕の信念のようなものなのだが、例えば、日本で外国人が道を訊いたりする時にいきなり英語で話しかけてくるのは、けっこう失礼なことだと思う。日本語を勉強しろとは言わないが、「エイゴ、ワカリマスカ?」という一文を覚える程度のことがどうしてできないのか、その態度が凄く傲慢に感じるのだ。外国を訪れるときは、その国とその人々への尊敬の気持ちを失ってはいけないと思う。
あと、現地語で話しかけると、相手の態度がもっとフレンドリーになる、というのは僕が世界中で感じたこと。まあ、当たり前のことだけど。現地の人との交流がもっと楽しくなる。
■人々■
聞いてた通り、人々はとても陽気で、ノリがよさそうだった。「知らない人との間の距離」が近いように感じた。
短期間の滞在で、しかも旅行者の目からの観察でその社会の何が分かるか、という気もするが、僕の感じたところで、各国の「知らない人との距離」を強引にランキングすると、遠い方から順に、
日本>中国>アメリカ>メキシコ>インド
という感じだろうか。日本はとにかく他人同士がよそよそしい。日本では知らない人と目が合ったら目を逸らすが、これはかなり寂しいことだと思う。中国も、他人同士の距離は遠いようだったが、電車の中での煙草分け合いの習慣は日本にはないし、何かのきっかけがあると一気に距離が縮まるようだった。
インドは、すごい。例えば電車の中で新聞を読んでて、読み終わってそれを膝の上に置いて窓の外を見てたら、挨拶もしてなかった隣席の人が断りもせずにそれを手に取って読み始めるということがあった。観察したところ、それは全く普通の行為のようだった。
いや、繰り返すけど、僕の強引で独断のランキングなので、いい加減だけど。
■ピラミッド■
メキシコ・シティー郊外にあるテオチワカンのピラミッドは、世界で3番目に大きいピラミッドだそうで、なかなか見応えがあった。大きくて、美しい。今までにいろんな国々で見た観光名所の中でも、けっこう自分の中でランク高い。
■巨大な国旗■
大統領府の目の前、ソカロ広場にはためく巨大なメキシコ国旗は、けっこうビックリするくらいの大きさだった。そういえば、遠くから見ただけで、近くまで行かなかったっけ。それは大失敗だ。
■闘牛■
闘牛はサッカーと並ぶほど人気があるらしい。見に行ってみた。進行の様子や演出、観衆の熱狂ぶりなど、「興味深い」とは思ったけど、どうも闘牛そのものを楽しむまでの境地には至れなかった。闘牛士の一つ一つの動作に、観客は掛け声をかけたり喝采を浴びせたりしてたが、どういう動作がいい動きなのか、そういうことが全くチンプンカンプン。後でメキシコ人に訊いたところ、分かるようになるまで何年もかかるとか。ふむ。
■食べ物・飲み物■
食べ物が旨い!アメリカにある「タコベル」なんて、同じ食べ物と言っていいのかとすら思う。道端の屋台で食べるモノも、どれも旨かった。そういえば、屋台でよく見かける「豚の皮」を食べよう食べようと思いつつ、つい食べそびれてしまった。(また行かなきゃ!?)
飲み物、それはもちろんテキーラとビール。ストレートのテキーラと、スパイス入りのトマトジュース(サングリタというらしい)を別々のショットグラスに入れて並べて、交互に飲んだり、順番に口に入れて口中で混ぜて飲むのが、もう最高!帰りに空港の免税店でテキーラを買ってきたが、サングリタを買ってくるのはうっかり忘れてしまった。このへんで探してみよう。
さて、こんなところかな。あー、楽しかった。素晴らしい旅行でした。HM君、どうもありがとう。(ここを読んでるはずなので)