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留学記「大学院をミシガンで」

10月 < 2004年11月 > 12月


  • 2004−11−2(火)の朝
     さあ、いよいよ大統領選挙の日。うちの学部では1口5ドルの予想大会をやってて、僕も参加している。ブッシュ大統領が獲得する選挙人の数と、選挙後に上院で共和党が持つ議席の数を予想するのだが、僕の予想は266と53。つまりケリー勝利である。さてさてどうなるか。

  • 2004−11−3(水)の深夜
     ブッシュ大統領再選。僕はケリー候補に勝って欲しいと思っていたので残念だったが、でもこれはやはりアメリカ人が決めることだから、結局僕には何もできない。
     結果予想大会では、僕は50州のうち47くらい的中させたが、オハイオを外したことが響いて、入賞は逃した。

     これから第2期ブッシュ政権が始まる。憲法で3選が禁止されているので、2期目の大統領は「次の選挙での審判」というものを気にする必要がない。だからブッシュを「悪の権化」だと考えている人々は、これからブッシュが大暴走を始め、この先4年間にアメリカと世界はしっちゃかめっちゃかの大混乱に見舞われる、と予想するかもしれない。

     しかし、そうはならない理由がいくつか考えられる。
    1、まず、大統領があまりにもおかしいことを始めようとしたら、議会・裁判所などのチェック機能が働いて暴走を食い止めるだろう。アメリカの権力分立はそんなにヤワではない。
    2、ブッシュ氏はもともと党組織を大事にする人である。2期目の大統領は再選することを考えなくてよい分、歴史の中の自分の位置を考えるものであり、いま絶好調にある共和党の党組織を揺るがすほどの無茶を始めるとは思いにくい。
    3、何より、ブッシュ氏は無能・低能力であるだけで、基本的に悪人ではないと思う。これからの4年間、彼の無能に由来する失敗と失政を我々は見ることになるだろうが、悪意に基づく凶行(例えばヒトラーやイディ・アミンがしたような)が行われることはないに違いない。

     さーて、4年後に僕はどこにいることになるかなぁ…。

  • 2004−11−6(土)の夕方
     今週のフットボールはオハイトステートと。前半だけテレビで観て、でもあとはグッと我慢して図書館に行って勉強。
     いきなり17点差をつけられてもうダメだと思ったら、そこから追い上げて、最終盤についに逆転に成功。すごい!と思ったのもつかの間、また逆転されて負けた。なんてこった。2週続けて、終了間際のディフェンスの崩れで負けてしまった。ハー。

     就職活動は、たくさんの大学に書類を送り続けているのだが、「推薦状が届いていません」という手紙がもう3通も来た。就職申し込みの書類を準備するときは、推薦状以外のモノは全て僕がそろえて封筒に入れて、封筒に宛名ラベルも貼って、それを学部の秘書さんに渡して、秘書さんが推薦状をコピーしてそこに同封して発送してくれるのだが、たまに秘書さんが忘れてしまうこともあるようだ。
     月曜日にさっそく再送付してもらうように手配するけど、もう書類審査が始まっている学校については、やはり不利になってしまうだろう。こんなことで就職のチャンスを狭められてはやってられん。

  • 2004−11−7(日)の深夜
     選挙の結果予想大会の結果、僕は参加者の中でちょうど真ん中あたりだった。最終結果によると僕は、大統領選挙では全50州のうち49州まで的中させたし(オハイオ以外全部)、上院選挙でも共和党の議席数を2議席の誤差で予測したのだが、しかしそれでも3位入賞には全然届かなかった。さすが政治学者たちの予想大会である。ところで、うちの学部で最も有名な大物教授が最下位になっていた。彼が本気で予想したのか冗談交じりだったのかは不明。

  • 2004−11−11(木)の昼前
     昨日は今季初のバスケ観戦へ。Exhibition試合で、相手はここから1時間ほどのところにあるGrand Valley State大学。大差で圧勝して当然の相手だったが、なんと結局15点しか差がつかなかった。非常に嫌な感じのスタートである。
     あと、今年も一緒に観戦に行くはずだった大学院の同僚が、急に就職して大学を去ってしまったため、今年はこれからずっと1人で行くことになりそう。実際、1人でいるとかなり退屈だった。それに、さすがの僕も、1人で観戦に行って顔ペイントする勇気はない。
     でも昨日は一応、アフロかつらだけはかぶっていった。あれはもう僕の必須グッズになっているので。1人で観戦に来てる人なんてまず滅多にいないが、それがアフロかつらをかぶってたので、周りの人はきっと僕のことを奇妙に思っただろう。ハーフタイムの間は、退屈なので持参した論文を読んでいたし。う〜ん、いま想像してもかなり異様な光景だ…。

  • 2004−11−14(日)の昼前
     昨日のフットボールは今季ここまで負けなしのウィスコンシン大と。僕はテレビで部分的に観ただけだったのだが、もの凄い試合だったらしい。全国ランキング4位のウィスコンシンを終始圧倒して、49−14で完勝。ここまで2試合連続で、勝利を目前にして逆転負けする悲劇を味わってきたのだが、その鬱憤を晴らすかのような快勝。この試合は今季のホーム最終戦だったので、4年生たちには最高の思い出になるだろう。あー、こんなことになると知ってたらダフ屋から切符を買ってでも観に行ってたのに〜〜。
     今日はこれからバスケ、ノーザンミシガン大とのExhibition試合を観に行く。

  • 2004−11−15(月)の昼前
     昨日のバスケは快勝だった。98−56。もちろん、大勝して当然の相手なのだが、でも水曜の試合があまりにもひどかったので、これで安心した。金曜から公式戦が始まり、今月末にはデューク大学との重要な試合が待っている。
     気がつけば11月も半分が終わってた。1月頭の学会で報告する論文は12月3日が一応の〆切になっている。データ分析はだいたい出来てるけど、本文を書き始めていないどころか、まだ文献レビューもほとんどやってないので、これから急いでやらないと。

  • 2004−11−22(月)の昼前
     いろいろ忙しい日々が続く。アドバイザーと電話で話し合った結果、僕の博士論文ディフェンスは来年4月になりそう。全7章のうち、実際の分析を含む4つの章を今年中に終わらせて、年明けからはそれ以外の章(イントロ・文献レビュー・結論)を書いて、2月中旬には草稿を完成させる、という流れになりそうだ。
     無事に就職が決まって博士号取得もできれば、2005年は僕にとって非常に大きな節目の年になることだろう。学者になろうと決意してからもう8年ほどになるけど、その夢への道のりの最終段階に入ってきた。

  • 2004−11−25(木)の午後
     昨日は初雪が降り出したと思ったらそのまま積雪し、今朝までに5cmくらい積もった。今日は快晴になったので外は非常に綺麗だ。
     今日と明日は、大学は感謝祭休み。でも授業を取ってもいないし教えてもいない僕にはいつもと変わらない生活が続く。っていうか、1月の学会で報告する論文(博論の第5章)を早く書き上げねばならないので、ますます忙しい。
     僕の住む寮の食堂は、今日の夕飯は休業してしまうようだが、今日の昼飯はちゃんと七面鳥が出ていた。でもパサパサして旨くなかった。

  • 2004−11−29(月)の朝
     畏友・テキサスの飯田くんが趣味にしてるという「毛穴すっきりパック」を僕もやってみたら、自分でも信じられないくらいの量が取れてきた。まるで剣山のようで壮観だった。また来週あたりやってみよう。

     感謝祭休みも終わり、また平常の一週間が始まった。感謝祭休みの間はどの大学も休業だろうから気分も楽だったが、今日からまた、夕方になるたびに「今日も面接のお呼びはかからず…」と思う日々が始まるのだ。いろんな大学の教授から留守電が入ってた、という夢を見てしまったほどに待ちわびている。


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