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日曜の朝、洗顔のあとは先ず新聞を買いに行くことがここしばらくの習慣になっている。外の空気に直に触れその日の天候を知るためにも有効な行為だ。各紙の日曜版はニューヨークタイムズをはじめ一様に厚い。二つ折りの状態で3センチから時には5センチ程の厚さがあるだろうか。それを一枚一枚めくりながら自分に必要なニュースをチェックしていく。最新の情報はテレビやインターネットを通して入手できるので新聞と言うより週刊誌を読む感覚だ。読む読まないに関わらず一通りページをめくる。これだけ厚いとめくるだけでも結構時間がかかる。全部読むなど最初っから考えていないので関係のないセクションはどんどんとばす。例えばとりあえず必要ない住宅の売買、賃貸の情報や求人欄。これだけでかなりのページがある。アメリカの新聞は印刷技術の違いかインクが手に付きやすいので、全てめくり終わったときには手が真っ黒になっている。
日曜版には綴じ込み広告も沢山入ってくるので買い物には大いに役立つ。また買い物のクーポン券が入っていてこれがまたうまく利用するとかなりの節約になる。私はこれを一種の趣味のように使っている。スーパーなどのレジで対象の商品と一緒に渡すとクーポン券に書いてある金額の分だけ安くなる。特にブランドにこだわっていない商品に関してはクーポン券で買うものが決まってしまう場合もある。メーカーの思うつぼなのだが安く買えることに超したことがないというのが消費者の心理である。時にはクーポン券を優先し買ったものが意外に良く、その商品を気に入ってしまうということもある。もちろん逆の場合もある。最近では最初に必要なものを選択してしまうので失敗も少なくなった。実はクーポン券を使って毎週買う新聞代($1.25)をうかそうというのが一種の趣味という所以で、うまくいったら目標達成と内心ほくそ笑んでいるだけの他愛のないものである。
広告といえば最近、日本を誹謗、嘲笑したいやなコマーシャルをテレビで見た。車の宣伝なのだが、「日本では○○がいくらする。」という例をいくつか挙げる。「いくら」という部分が「円」で表現されている。ここが味噌なのかも知れない。アメリカ人にはドルと円の換算を即座に出来る人は限られているだろうから、直感的に価値はわからないかもしれないが、我々日本人にとってはそれがアメリカに比べていかに高いかということがわかる。あるいは円で表すとドルに比べて桁が増えるのでものすごく高い感じを出すことができるのかも知れない。そして最後に「我々の車はこの値段で買えます。」と結ばれる。日本とアメリカの根本的な物価の違いを無視したひどい宣伝である。
さらに同社の宣伝第2弾はこうだ。ある日本車に小太りのアメリカ人がいかにも窮屈そうに運転席に乗り込む。しかもこの車が右ハンドル(アメリカでは左ハンドル右側通行はご存じだと思う。)なのである。ハンドルが逆なものだから間違えて左車線を走っていると正面からトラックが走ってきて危うくぶつかりそうになる。最後はハンバーガーかなにかのドライブスルーで注文するとき運転席が反対側なので遠いマイクに向かって大声を出しているという光景である。こちらで売っている日本車は米国仕様になっているので右ハンドルなど見たことないし、大きさだって日本車がみんな小さいわけではなく、体にあった大きさのものに乗ればいいのであって、無理して小さな車に巨体を押し込む必要はないのである。あまりにナンセンスな内容なのだが米国が日本をどのように見ているかという点で無視できない何かを感じる一件である。(6/8/97)